マルチタスク世代「『私が頑張らなければ』育児・介護・仕事の限界」
miki
2026/8/5
相談者: Bさん(38歳・派遣社員 / 2児の母 / 軽度認知症の実母を介護中)
1. 抱えていた「重い荷物」
「私がもっと要領よく動けば、全部回せるはず」——。
保育園に通う幼い子ども2人の育児と派遣先での立ち仕事に加え、近所に住む実母の認知症が進行。仕事帰りに母の家に寄り、散らかった部屋の片付けや食事の準備を済ませてから、泣き叫ぶ子どもたちを連れて帰宅する……そんな限界を超えた日常を走り続けていました。
「頼れる人が誰もいない」「仕事量を減らしたら生活が破綻する」「でもお母さんを見捨てるなんて娘として失格だ」という板挟みの中で、思考は完全にパニック状態。「辛い」とすら言えず、「自分が甘えているだけだ」と自分を責め続ける日々。気づけば家事の最中に突然涙が止まらなくなり、「もう何から手を付ければいいのか分からない」と足元から崩れ落ちるような暗闇の中にいました。
2. Sherpathの伴走
パニックを止める「緊急荷下ろし」と優先順位の再定義
頭の中で複雑に絡み合い、収集がつかなくなっていたタスクをワーカーが一つひとつ書き出して分解。「今、Bさんが自分の手を動かさなくてもいいこと(捨てるタスク)」を明確にし、まずは「Bさん自身の睡眠と体力の確保」を最優先ゴールに設定しました。
行政・福祉を即座に動かす「制度活用のリアルアドボカシー」
地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談する際、つい我慢して「大丈夫です」と言ってしまいがちなBさんのために、「どれだけ生活が破綻しているかを正確に伝えるポイント」を整理。行政窓口でそのまま使える「状況整理シート」と「要請スクリプト」を共に作成しました。必要に応じて、同行し説明を行いました。
「母親・娘」の呪縛からの解放
「お母さんのために自分の人生を捧げる」のではなく、「Bさん自身がゆとりを取り戻すこと」が家族全員の救いになるという構造を提示。「娘として一人で抱え込むのではなく、プロの福祉サービスを手配する『司令塔』になる」という新しい向き合い方(Path)を共に描きました。
3. 安全圏への到達
作成したスクリプトをもとに地域包括支援センターとスムーズに交渉ができ、要介護認定の見直しとデイサービス・ショートステイの導入が迅速に決定。物理的な介護負担が大幅に大幅に軽減されました。
「全部自分がやらなければ」という強い呪縛から解き放たれ、罪悪感なく自分の人生の時間を確保できるように。精神的なゆとりを取り戻したことで、子どもたちとも笑顔で向き合えるようになっています。
Bさんの声
「頭の中がグチャグチャで、毎日泣きながら家事をしていた私に、ワーカーさんは『Bさんが今やらなくていいこと』をはっきり示してくれました。行政への具体的な伝え方まで一緒に作ってくれたおかげで、スムーズに支援につなげることができた。数年ぶりに、静かな部屋でゆっくり温かいコーヒーを飲む『自分の時間』を取り戻せました。」
※個人情報保護および守秘義務に関する注釈
掲載しているケーススタディは、ご相談者様のプライバシー保護を最優先とするため、実在する相談事例を統合・再構成し、個人が特定されないよう設定やエピソードの一部を抽象化・改変したケースです。